メールマガジン2014 年12 月号

記事更新日:2014-12-15

朝晩は冷え込んできましたね。皆様いかがお過ごしでしょうか。風邪の患者様が大変増えてきております。
うがい、手洗い、バランスの取れた食事、適度な運動、規則正しい生活・・・
できることからしっかり風邪の予防に取り組みましょう。

Contents

1.高血圧について
2.インフルエンザワクチンの予防接種のごあんない
3.年末・年始休診のお知らせ

1.高血圧について

高血圧とは?

血圧とは、簡単に言うと心臓が血液を全身に送り出すときの圧力のことです。この圧力が基準値以上の状態が続く状態を高血圧といい、これが一般に言われる高血圧のことです。高血圧の自覚症状としては、頭重感、めまい、
後頭部~首のこりなどが上げられます。しかし、血圧が 180 くらいあっても全く無症状の人がいる一方、150 くらいでも上記のような症状を訴える人もいます。

自覚症状がなく、知らないうちに高血圧が進行し、気づいたときには心筋梗塞や腎不全などの合併症を起こしてしまうことがあります。高血圧の怖さは、こうした合併症を起こしてしまうことにあります。

基準値

高血圧の基準値は 140/90mmHg(前者は収縮期血圧、後者は拡張期血圧)以上です。健康診断で、必ず血圧の測定は行われますので、一度診断結果を確認してみましょう。高血圧気味と診断された方は、自宅で朝と夜の 2 回、毎日 2 週間血圧を測り上記の値を越えるときは内服治療が必要です。糖尿病等の合併症を有する人は、血圧のコントロールをより厳しく行う必要があり135/85 以上が高血圧となります。

高血圧の原因

高血圧の原因の多くが、加齢による血管の動脈硬化ですが、その他に塩分の取りすぎ、ストレス、不眠、過労、運動不足、肥満や遺伝的な体質が関係しているといわれています。まれに腎臓病やホルモン異常など原因となる病気がある場合は、その病気を治すことで高血圧も改善されます。

高血圧の恐ろしさ

高血圧自体の自覚症状はあまり明確ではないようです。しかし、これを放っておくと動脈硬化が悪化し、さらには心臓病などの合併症をおこす可能性があります。高血圧の恐ろしさはこの合併症にあるのです。動脈硬化とは、血管が弾力性を失ったり血管の内腔が狭くなる状態をいいます。高血圧が続くと、血液の圧力に耐えるために動脈の血管壁が厚くなり、血管の内腔は狭くなります。

また血管が傷ついたりすると、コレステロールなどの脂質が溜まりやすくなり、さらに内腔が狭くなります。そうすると血液の流れる抵抗が増え、血圧はさらに上昇するという悪循環で、さらに動脈硬化を促進します。

高血圧の合併症:脳に関するもの

脳梗塞は、脳の動脈が動脈硬化をおこしているところに、血栓(血のかたまり)が詰まる病気です。同じ詰まる病気でも脳以外の場所でできた血栓(例えば心房の血栓)が移動して脳の血管をふさぐ場合には、脳塞栓(のうそくせん)といいます。脳塞栓のほうが重症なことが多いです。血流が止まると、その先に酸素や栄養分が供給されないので脳細胞が壊死を起こし、脳に重大な障害をもたらします。症状は軽い場合もありますが、重い場合には言語障害、片マヒ、意識不明に陥ることがあります。

また動脈硬化により血管がふくらんで動脈瘤を作ります。これが破裂して起こるのが脳出血です。同じ脳出血の一種で死亡率の高いものにくも膜下出血があります。これは脳を包む細い血管に動脈瘤ができ、それが破裂して起こるもので、やはり高血圧が原因のひとつといわれています。

高血圧の合併症:心臓に関するもの                                                        
血圧が高いと心臓は強い力で血液を送り出す必要があります。そのため心筋が厚くなってしまうことを「心肥大」といいます。これこれが続くと、心臓の機能が低下して「心不全」になり、動悸、息切れ、呼吸困難などに陥り、命にも関わります。

動脈硬化によって、心臓の冠動脈の内腔が狭くなることにより、血液の供給が大幅に低下した状態を「狭心症」といいます。冠動脈がさらに細くなったり、血栓がつまることで完全に内腔がつまり、血液が供給されない部分が壊死する病気が「心筋梗塞」で、命に関わる最も警戒すべき病気です。

高血圧の合併症:腎臓病

高血圧による腎臓の小動脈の動脈硬化が腎機能を低下させ、これを「腎障害・腎硬化症」といいます。進行が遅いために発見されにくいのですが、腎不全まで進むとだるさ、むくみ、食欲不振などが発症し、血圧はさらに上がります。

高血圧の合併症:糖尿病

糖尿病は高血圧が直接の原因ではありませんが、高血圧の人はそうでない人に比べて 2~3 倍も多いことがわかっているそうです。糖尿病はインスリンが分泌されなかったり、うまく働かないことから血糖値が高くなる病気で、それが長く続くと様々な合併症を引き起こします。特に高血圧と糖尿病が合わさると、それぞれの病状は加速され心筋梗塞などの血管障害が起こりやすくなります。
     
自覚症状のあまりない高血圧は少なくないので、40 代後半になったらときどき血圧設定を行いましょう。自分の生活習慣をもう一度見直し、定期的に健康診断を受けることをお勧めします。

2.インフルエンザ予防接種のごあんない

インフルエンザワクチン予防接種を開始しております。なるべくご予約の上、来院下さい。
ご予約の際は希望日時、お名前、お知らせ下さい。

料金:230 元/1 回(ヨーロッパ製)  
        
※ 詳細、料金などは、E メール morishige@suzhou-morishige.com または
お電話 TEL: (0512)6818-8001(渉外担当・加藤)までお問い合わせください。

3.年末・年始休診のお知らせ

2014 年 12 月 31 日(水)13:30~2015 年 1 月 1 日(木)まで年末・年始のため休診いたします。
2015 年 1 月 2 日(金)より通常診察致します。
小児科の診察は 12 月 31 日(水)~2015 年 1 月 4 日(日)まで休診いたします。
何卒、ご理解の上、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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