メールマガジン2017年11月号
寒さが日一日と増してまいりました。朝夕はひときわ冷え込むようになりましたが、皆様お元気にお過ごしでしょうか。今月はノロウィイルについてご紹介いたします。
CONTENTS
1.ノロウィイルスについて
2.お知らせ
1. ノロウイルスについて
集団発生の可能性が高くないとウイルス検査は実施しませんが、飲食店や学校などでの集団発生が起きたというニュースが流れたら、個人での発生も増加することを意味します。
【ノロウイルスとは?】
感染性胃腸炎の原因として、細菌、ウイルス、寄生虫などさまざまなものがありますが、その中でもウイルスによるものは頻度が高く、かつ容易に感染していきますのでしばしばかかる病気です。
【感染経路】
ほとんどが食べ物や食器などからの経口感染で、次のような感染の流れがあると考えられています。
- 飲食物からの感染
- 患者からの伝染
ウイルスを溜め込んだ食材、よく言われるのはカキやアサリ、シジミなどの二枚貝などですがこれらを食べることや、ウイルスが表面に付着していたり、食器についていたりする食品を食べることで感染するもの。または、井戸水などがウイルスで汚染され、その水を飲むことで経口感染するもの。
飲食物によって感染した患者、あるいはさらにその患者から感染した患者のノロウイルスが大量に含まれるふん便や吐物から、人の手などを介して二次感染する場合。
具体的には嘔吐した子供の吐物の後片付けをしたり、不十分な手洗いのまま調理した食べ物を食べたりすることにより、感染します。 一般には飲食物からの感染よりも、人から人への感染のほうが多いといわれています。
【治療・対策】
ノロウイルス感染症の治療法
現在、ノロウイルス自体を駆除できる抗ウイルス剤はありません。このため、通常は起きている症状を和らげる対症療法が行われます。
特に、体力の弱い乳幼児・高齢者は、脱水症状を起こしたり、体力を消耗したりしないように、水分と栄養の補給を充分に行わなければいけません。脱水症状がひどい場合には病院で輸液を行うなどの治療が必要になります。
下痢、嘔吐により塩分やカリウムなどの電解質が失われるため、自宅での水分補給は水やお茶よりもスポーツドリンクなどをお勧めします。一度にごくごくと飲むと、再び嘔吐してしまうこともありますので、ちょっとずつちょっとずつ繰り返し水分補給をします。
ノロウイルス感染症の予防方法
- 手洗い
- 食品・調理器具の衛生管理方法
- 集団感染を防ぐためには
手洗いは、調理を行う前、飲食業を行っている場合は食事を提供する前、食事の前、トイレに行った後、下痢等の患者の汚物処理やオムツ交換等を行った後など、手袋をして直接触れないようにしていても必ず行いましょう。
石けんを十分泡立て、手の指の間、爪の間、手首などまでしっかり洗うことが大切です。石けん自体にはノロウイルスを直接死滅する効果はありませんが、通常の水洗いでは落としにくい手の脂等の汚れを落とすことにより、ウイルスを手指から剥がれやすくする効果があります。
ノロウイルスの活動性を無くすための温度と時間については、現時点で正確な数値はありませんが、同じようなウイルスから推定すると、食品の中心温度85度以上で1分間以上の加熱を行えば、感染性はなくなるとされています。そのため、特に子どもやお年寄りなどの抵抗力の弱い方は、加熱が必要な食品は中心部までしっかり加熱することが予防として有効です。
家庭内や集団で生活している施設においてノロウィルスが発生した場合、集団感染を防ぐためには、ノロウイルスに感染した人の糞便や吐物からの二次感染、ヒトからヒトへの直接感染、飛沫感染を予防する必要があります。ノロウイルス感染による嘔吐、下痢では、嘔吐物、糞便ともに大量にウイルスが存在しているので、その取り扱いには十分注意が必要になります。無造作に手で触ったりすることのないようにしてください。
また、ノロウイルスは乾燥すると容易に空中に漂い、これが口に入って感染することがあるので、吐物や糞便は乾燥しないうちに、床等に残らないよう速やかに処理し、処理した後はウイルスが屋外に出て行くよう空気の流れに注意しながら十分に喚気を行うことが感染防止に重要です。殺菌には熱湯あるいは家庭用に販売されている液体の塩素系漂白剤、殺菌剤を使用します。アルコールや逆性石鹸にはあまり殺菌効果はありません。
汚れてしまった洋服、ふとん等は、付着した汚物中のウイルスが飛び散らないように処理する必要があります。
まず使い捨てのマスクと手袋を着用し、便や嘔吐物はペーパータオル等で取り除き、ビニール袋に入れます。残った糞便や嘔吐物の上にペーパータオルをかぶせ、その上から50倍~100倍に薄めた市販の塩素系漂白剤を十分浸るように注ぎ、汚染場所を広げないようにペーパータオルでよく拭きます。そうした後、洗剤を入れた水の中で静かにもみ洗いします。下洗いした洋服類の消毒は85度・1分間以上の熱水洗濯が適していますが、家庭であれば普通に洗濯をした後、乾燥機にかける、スチームアイロンを使用するなどの手段も有効です。
【予防方法】
感染者との濃い接触を避けましょう。(ある調査では、換気の悪い部屋で45人が一緒に寝ていたところ、そのうちの15人がマイコプラズマに感染したという結果が報告されたようです。→中国の寄宿学校です)マスクをして、うがい・手洗いを頻繁に行いましょう。石鹸や消毒薬を使用して清潔を保つことも大事です。
【ノロウイルスの殺菌】
ノロウイルスは、漂白剤を使わなくても1分間以上の煮沸消毒で殺菌ができます。台所でよく使う布巾は、なるべく普段から煮沸消毒するといいでしょう。
2. お知らせ
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休診日:12月31日(日)午後~1月1日(月)年末年始
※1月2日(火)より通常営業いたします。 - インフルエンザワクチンの接種を開始しております。WHO推薦、製薬会社はサノフィ・パスツール社(フランス)です。費用は230元/1回、詳しくはお問い合わせください。